「送ったPCが、思ったより安く査定された」「データは本当に消してもらえる?」——パソコン買取のトラブルは、宅配のように顔を合わせない取引や、自宅に来てもらう取引で起こることがあります。とはいえ、典型的な例と確かめ方を知っておけば、防げることもあります。
そこでこの記事では、主なトラブルの例、悪質な業者の見分け方、データ流出を防ぐ方法、困ったときの相談先を中立の立場でまとめました。
この記事のポイント
- 宅配では、査定額の食い違いや返送の送料、連絡が取れないといった相談があります。
- 業者は、古物商の許可の表示や、取引の条件で確かめましょう。
- データは、業者に任せきりにせず、自分で消してから手放すのが基本です。
1. パソコン買取のトラブルの例
まず、国民生活センターは2017年に、宅配で売るサービスについて、次のような相談が寄せられているとして注意を呼びかけました(国民生活センター「宅配買い取りサービスのトラブルが増加しています!」)。
- Webサイトの目安の額と比べて、実際の査定額がとても安い
- 査定が安かったので返してもらおうとしたら、送料の負担を求められた
- 値段がつかない品物は処分する、という規約だった
- 査定の連絡が来ず、電話もつながらない
また、自宅に来てもらって売る取引(訪問購入)では、不用品を売るつもりが、ほかの品物まで買い取られたといった相談も寄せられています(国民生活センター「訪問購入」)。
2. 悪質な業者の見分け方
次に、申し込む前に確かめたいところです。
| 確かめるところ | 見るポイント |
|---|---|
| 古物商の許可 | 許可をした公安委員会の名称と、許可証の番号がWebサイトにあるか |
| 取引の条件 | 査定の連絡方法、キャンセルと返送の送料、値段がつかない品物の扱いが書かれているか |
| 連絡先 | 会社の所在地や電話番号がわかり、問い合わせに応じるか |
| 自宅への訪問 | 頼んでいないのに訪ねてくる、ほかの品物まで売るよう迫る |
なお、古物営業法の改正により、2024年4月から、古物商は原則として、氏名や名称、許可をした公安委員会の名称、許可証の番号をインターネットで公表することになっています(警視庁「古物営業法の一部改正について(令和6年4月1日施行)」)。
ただし、許可の表示があるからといって、取引の中身まで保証されるわけではありません。したがって、条件もあわせて確かめましょう。業者の選び方は買取業者の選び方と古物営業法と買取で解説しています。
3. データ流出を防ぐには
さらに、PCならではの心配がデータです。ここで気をつけたいのは、業者に任せきりにしないことです。
- 自分で消してから渡す:ファイルの削除やフォーマットだけでは、データが残ることがある(パソコンのデータ消去の方法)
- 初期化してから渡す:アカウントのサインアウトやロックの解除もあわせて行う(パソコンを売る前にやること)
- 消去の証明書を確かめる:会社で使っていたPCなどは、データ消去の証明書を出してもらえるかを確かめる。有料の場合もある
なお、起動しないPCは、自分で消せないことがあります。その場合の注意は壊れたパソコンの買取で解説しています。
4. 自宅に来てもらって売るときの注意
また、自宅で売る取引(訪問購入)には、特定商取引法のルールがあります。消費者庁によると、業者は、勧誘を頼んでいない人の自宅で勧誘してはいけません。また、契約するときは書面を渡す必要があり、売った人は、書面を受け取った日から8日以内ならクーリング・オフができます(消費者庁「訪問購入」)。
ただし、液晶ディスプレイやプリンター、パソコン用のソフトは、クーリング・オフの対象外です(消費者庁「特定商取引に関する法律施行令第34条で規定する物品の具体例」)。一方、PC本体は、消費者庁が示す対象外の具体例に含まれておらず、対象になると考えられます。くわしくは出張買取のクーリングオフで解説しています。
5. トラブルを防ぐための準備
そして、送る前や売る前には、次のことをしておきましょう。
- 送る物を記録する:型番やシリアル番号、付属品を写真に残す
- 条件を保存する:査定の条件や規約の画面を保存しておく
- 状態を正直に伝える:傷や不具合は先に伝え、査定のあとの食い違いを防ぐ
- 複数の店で比べる:目安の額だけで決めず、条件も比べる
6. 困ったときの相談先
もし、トラブルになったら、一人で悩まずに消費者ホットライン「188」に相談しましょう。188に電話すると、近くの消費生活センターなどの相談窓口を案内してもらえます(消費者庁「消費者ホットライン」)。
また、業者とのやり取りは、メールや書面で残しておくと、相談するときに役立ちます。トラブル全般の注意は買取トラブルを避けるにはにまとめています。
7. トラブルに関するよくある質問
査定額に納得できないときは?
キャンセルできるかと、返送の送料を確かめましょう。条件は店によって違うため、申し込む前に確かめておくのが安心です。
データを消してくれると言われたら、任せていいですか。
店が消去する場合でも、まず自分で消しておくのが安心です。とくに、人に見られたくないデータがあったPCは、消去の方法や証明書の有無も確かめましょう。
自宅で売ったあとに、取り消したくなったら?
PC本体は、消費者庁が示す対象外の具体例に含まれていないため、クーリング・オフの対象になると考えられます。書面を受け取った日から8日以内に、書面か電磁的記録で通知しましょう。
まとめ:パソコン買取のトラブルは「確かめる・記録する・自分で消す」で防ぐ
まず、業者の許可の表示と取引の条件を確かめましょう。次に、送る物と条件を記録し、データは自分で消してから手放します。このように、パソコン買取のトラブルは、事前の確認で防げることがあります。そして、困ったときは188に相談しましょう。
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関連記事:パソコンの宅配買取 / パソコンを売る前にやること / 古物営業法と買取
公開日 2026.10.19 / 更新日 2026.10.19
※本記事は買取に関する一般的な情報を中立の立場で提供するものです。法令の内容は2026年9月時点のものです。個別のトラブルは、消費生活センターなどにご相談ください。運営者情報・古物営業法に基づく表記はサイトフッターをご覧ください。
※出張買取(訪問購入)では、液晶ディスプレイやプリンターなど持ち運びが容易でない家庭用の電気機械器具と、パソコン用のソフトなどプログラムを記録した物は、特定商取引法の訪問購入の規定(8日間のクーリング・オフなど)の対象外です(特定商取引法施行令 第34条)。一方、パソコン本体や、SSD・HDD・メモリなどのパーツは、消費者庁が示す対象外の具体例に含まれていないため、対象になると考えられます(消費者庁「特定商取引に関する法律施行令第34条で規定する物品の具体例」)。

