「今のPC、あと何年使える?」——パソコンの寿命は、部品の劣化だけでなく、OSのサポートやメーカーの修理の期間でも決まります。つまり、動くかどうかと、安心して使えるかどうかの両方で考える必要があります。
そこでこの記事では、パソコンの寿命を、修理の期間、OSのサポート、寿命が近いサインから整理し、買い替えと売り時の考え方を中立の立場でまとめました。
この記事のポイント
- 寿命は、部品の劣化・OSのサポート・メーカーの修理の期間で決まります。
- Macは、販売が終わってから5年以上たつと、修理の対応が限られてきます。
- 売るなら、動いているうちのほうが値段がつくことがあります。
1. パソコンの寿命を決める3つのこと
まず、寿命を考えるときは、次の3つを見ましょう。
- 部品の劣化:バッテリー、ストレージ、ファンなどは、使うほど傷んでいきます。
- OSのサポート:更新が終わると、動いても安全に使いにくくなります。
- 修理の期間:メーカーの修理や部品の提供が終わると、直せなくなります。
とくに、OSのサポートと修理の期間は、壊れていなくても「使い続けられるか」を左右します。そのため、年数だけでなく、この2つの期限も確かめておきましょう。
2. Macの寿命の目安(ビンテージとオブソリート)
次に、Macの場合です。Appleは、販売店に最後に製品を供給した日から最低5年間は、修理や部品の提供を受けられるとしています(Apple「保証期限の切れたApple製品の修理サービスを受ける」)。
| 区分 | 販売店への供給が終わってからの期間 | 修理の対応 |
|---|---|---|
| 通常 | 5年未満 | 修理や部品の提供を受けられる |
| ビンテージ製品 | 5年以上7年未満 | 部品の在庫しだいで修理できる場合がある |
| オブソリート製品 | 7年以上 | ハードウェアの修理は終了 |
なお、Macのノートは、部品の在庫しだいで、最後の供給から最長10年間までバッテリーの修理を受けられる場合があります。自分のMacが「ビンテージ製品」かどうかは、Appleの一覧で確かめられます。
3. Windowsのパソコンの寿命とOSのサポート
さらに、WindowsのPCでは、OSのサポートが大きな区切りになります。Microsoftによると、Windows 10のサポートは2025年10月14日に終了しました。PCは引き続き動きますが、セキュリティの更新などは提供されません(Microsoft「Windows 10、Windows 8.1、Windows 7 のサポート終了」)。
また、Windows 11に上げるには、対応したCPUやTPM 2.0などの要件を満たす必要があります(Microsoft「Windows 11 のシステム要件」)。したがって、要件を満たさない古いPCは、安全に使える期間が実質的に短くなります。要件を満たすかは、Microsoftの「PC 正常性チェック」アプリで確かめられます(Microsoft「PC 正常性チェック アプリの使用方法」)。
なお、個人で使っているWindows 10のPCは、拡張セキュリティ更新(ESU)に登録すると、2027年10月12日まで重要なセキュリティ更新を受けられます。Windows 10のPCについてはWindows10のパソコンは売れる?で解説しています。
Windowsのパソコンの修理の期間
次に、修理の期間です。メーカーは、修理に使う部品(補修用性能部品)を一定の期間持っていて、この期間が修理を受けられる目安になります。たとえば、主なメーカーの目安は次のとおりです。
| メーカー | 部品の保有期間の目安 |
|---|---|
| 富士通(FMV) | 製造終了後6年 |
| Dynabook(2020年1月以降に発表したモデル) | 製造終了後5年 |
| Dynabook(2019年12月以前に発表したモデル) | 発表した月から6年6か月 |
| NEC(LAVIE) | 保証書に書かれた期間(機種ごとに一覧で確認) |
NECは、部品の保有期間が終わると、その機種の修理も終わるとしています(NEC LAVIE公式サイト「修理対応期間について」)。また、Dynabookも、目安を過ぎた製品は修理を受けられない場合があるとしています(dynabook.com「保守部品(補修用性能部品)の保有期間の目安」)。
このように、富士通とDynabookの例では、5〜6年ほどが修理の区切りの目安です。そのため、買った時期だけでなく、その機種の製造がいつ終わったかも確かめておきましょう。
4. 寿命が近いサイン
では、寿命が近いときは、どんな症状が出るのでしょうか。
たとえば、起動や動作が極端に遅くなる、バッテリーがすぐに切れる、ファンの音が大きくなる、といった症状です。なお、NECの解説によると、ファンや放熱の部品にホコリが詰まると熱が逃げにくくなり、性能が落ちる原因になります(NEC LAVIE公式サイト「パソコンの掃除方法」)。
このように、不調には、掃除で直るものもあれば、部品の寿命によるものもあります。そのため、直すか買い替えるかは、修理の費用と残りの使える期間を比べて決めましょう。
バッテリーの劣化は充放電回数で確かめる
また、バッテリーの持ちが悪くなったら、劣化の程度を確かめましょう。たとえば、Macのノートでは、バッテリーを使い切った分を1回と数える「充放電回数」で確かめられます。
Appleによると、充放電回数には上限があり、上限に達したバッテリーは交換がすすめられています。ただし、上限を超えても、元の容量の最大80%を保つように設計されています。上限は機種によって300回・500回・1000回と違い、最近のモデルは1000回です(Apple「Macノートブックのバッテリーの充放電回数を調べる」)。
なお、回数は、optionキーを押しながらAppleメニューを開き、「システム情報」の「電源」で確かめられます。
直すか買い替えるかの目安
最後に、主な状況ごとの考え方をまとめます。
| 状況 | 考え方 |
|---|---|
| ファンの音が大きい・熱い | まず掃除を試す(ホコリが原因の場合がある) |
| バッテリーがすぐ切れる | 充放電回数を確かめ、交換を考える |
| OSの更新が終わった | 新しいOSに上げるか、買い替えを考える |
| 修理の期間が終わった | 壊れる前に、買い替えや売ることを考える |
5. 買い替えと売り時の考え方
そして、売るつもりなら、売るタイミングも考えましょう。新しいモデルが出ると、前のモデルの買取価格が下がる場合があります。たとえば、Appleは2026年3月3日に、M5を搭載したMacBook Airを発表しました(Apple Newsroom「Apple、M5を搭載した新しいMacBook Airを発表」)。
したがって、使わなくなったPCは、しまい込まずに見積もりを取ってみましょう。とくに、壊れてからだと値段が下がることがあるため、動いているうちに見積もりを取っておくと判断しやすくなります。高く売る準備はパソコンを高く売るコツで解説しています。
6. 寿命に関するよくある質問
ノートとデスクトップで寿命は違いますか。
使い方で変わりますが、ノートは持ち運びやバッテリーの劣化で傷むことがあります。一方、デスクトップは部品を交換できる機種もあり、長く使える場合があります。
寿命が近いPCでも売れますか。
動くなら、値段がつくことがあります。ただし、年式やOSの対応によっては値段がつかないため、そのときはパソコンの処分方法を参考にリサイクルに出しましょう。
買い替えたら、古いPCはすぐ売るべきですか。
データの移行が終わったら、見積もりを取ってみましょう。売る前の準備はパソコンを売る前にやることで解説しています。
Windows 10のPCは、いつまで使えますか。
PCそのものは、サポートが終わった後も動きます。ただし、セキュリティの更新は提供されません。一方、条件を満たす個人のPCは、ESUに登録すると、2027年10月12日まで重要なセキュリティ更新を受けられます。
修理の期間が過ぎたPCは、もう直せませんか。
直せない場合があります。たとえば、富士通は、部品の保有期間を過ぎた後に修理できるかは、製品によって違うとしています(FMVサポート「FMVパソコンの修理可能な期間や保守部品の保有期間はどれくらいですか。」)。そのため、まずはメーカーの窓口に問い合わせましょう。
PCを長く使うコツはありますか。
ホコリをためないことです。NECによると、ファンにホコリが絡まると、回転の不良や異音、故障の原因になります。さらに、熱がこもる状態が続くと、部品の劣化につながります。したがって、定期的に掃除をしましょう。
まとめ:パソコンの寿命は「期限」と「症状」で判断
まず、OSのサポートとメーカーの修理の期間を確かめ、次に動作やバッテリーの症状を見ましょう。このように、パソコンの寿命は、年数だけでなく「期限」と「症状」の両方で判断するのが基本です。そして、売るなら動いているうちに見積もりを取りましょう。
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公開日 2026.10.08 / 更新日 2026.10.08
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